ハードな美メロ好き、ゲームミュージック好き必聴!メタル系リズム多めの、ヴァイオリン、ギターがテクニカルに乱舞する!2作品!
作品名:
soLi
(2020年作品)
ユニット名:
soLi
作品名:
My Garden…
-Deluxe Edition-
(2021年作品)
ユニット名:
soLi
私は大きなくくりでいえば感動的美メロ好きなのですが、完全なる好みとしてハマるのには、前提として、好きなリズム楽器パートの内の1つであるドラムがガッチリしているサウンドになります。
そういった好みから、ファンタジックで感動的なガッチリしたバンドサウンドを求めようとすると、ハイレベルになった近代のゲームミュージックにいつも行き着きます。
今回私が出会ったSoLiの創り出す音楽は、民族楽器を使用していないのにニューエイジ的な世界観も感じられる印象で、ゲームミュージックのような世界観も同時に感じられます。
ゲーム悪魔城ドラキュラの初期シリーズのサウンドが、ハードなゴシック・ロックサウンドを表現していながら、とてもダンサブルであると感じるのですが、その感覚にとても近いという印象です。
そんなsoLiの厚みのあるハードなサウンドで、メロディアスにそしてテクニカルに聴かせてくれるサウンドにゾクゾクしました。
<ポイント>
1stアルバム『soLi』
レコチョク・タワーレコード試聴あります。
『soLi』参加ミュージシャン
ゲストミュージシャン
瀧田イサム
(ベース)
3,4,6,8曲目
BOH
(ベース)
1,2,7,9曲目
前田遊野
(ドラム)
3,4,6,8曲目
原澤秀樹
(ドラム)
1,2,7,9曲目
CDブックレットより
ゲストミュージシャン
秋葉彩恵
(ヴァイオリン)
5曲目
emyu
(ヴァイオリン)
5曲目
青柳 萌
(ヴァイオリン)
5曲目
角谷奈緒子
(ヴァイオリン)
5曲目
西村葉子
(ヴァイオリン)
4,5曲目
佐野まゆみ
(チェロ)
5曲目
秋津瑞貴
(チェロ)
4,5曲目
瀬戸槙之介
(コントラバス)
5曲目
CDブックレットより
1st『soLi』
感動的メロディーが好みの私が聴いた場合の全体感想
🎼:soLi
1St『soLi』
各曲感想
1.
Opening Gambit
ヴァイオリンとギターの掛け合いが気持ち良い曲です。
シンセリフのようなデジタルな音色と透き通るヴァイオリンがとてもマッチしており、そこにギターのメタル系速弾きが重なり重厚感のあるサウンドです。
ユニゾン・ハモリとも多く、メロディはそこまで感動系ではありませんが熱いです。
2.
Burning Blood
作品1のキラーチューンでゲームミュージック好きも好みなのではないでしょうか。
メロディック・スピードメタルスタイルの疾走曲で、ギターリフもしっかりと刻んでおり複雑な展開も無く最後まで駆け抜ける曲になっております。
贅沢を言えばもう少し泣けるメロディだと嬉しかったです。
3.
Behind U!
疾走曲ではないですが、明るく陽気なサウンドにヴァイオリンがとギターの気持ち良いハーモニーが詰まったサウンドになっております。
4.
Mirror’s Nest
ピアノの美しい音色でヒーリングミュージックのようなイントロで始まりますが、その後雰囲気は変わりV系サウンドのようなロックに入っていきます。
バックにピアノがずっと流れているので美しい癒やしの雰囲気と、少し妖しくダークなメロディが不思議に混ざりあった曲です。
5.
Der Baum
弦楽合奏スタイルの編成でドラム無しのサウンドで、エレキギターが参加したようなクラシック音楽のような雰囲気の曲です。
ダークなメロディの中に短いですがギターの速弾きが楽しめます。
6.
the Flamer
重たくダークなハードロックサウンドです。
雰囲気はもちろん違いますが、個人的にはベンチャーズの奏でそうなメロディの印象を受けました。
メロディアスではありませんが、ヴァイオリンにギターの掛け合い、ハモリ・ユニゾンがテンポよく豊富に楽しめ、多弦ギターならではの太いギター音が素敵です。
7.
Plasma
スディーブヴァイの作品にありそうな技巧重視のインスト音楽に、メロディアスなヴァイオリンサウンドが入り込んだような曲です。
サビにあたる部分で一気にユニゾン・ハモリで盛り上がるところが好きです。
8.
Quiet Waltz
メロディがとても幻想的で、淋しさや悲しさの雰囲気が強い曲です。
スローな曲にバックのギター速弾きが気持ちよく、そこに透き通るヴァイオリンが重なってグッときます。
そこまで泣けるメロディではないのですが、エンディング感がある切なサウンドです。
9.
the Tower
とても勇壮なサウンドで曲展開も素晴らしく、静と動が見事に表現されていると感じました。
リズムが少しダンサブルでもあり、初期の頃の悪魔城ドラキュラの世界観が合いそうです。
ユニゾン・ハモリでだんだんと盛り上がり、一度静寂があってそこから更に激しく盛り上がっていくところが好きです。
2nd『My Garden…』
レコチョク、タワーレコード(商品ページ下部) 試聴あり。
※Deluxe Editionに付くボーナスディスクのレコチョク配信はありません。
『My Garden…』参加ミュージシャン
<ゲストミュージシャン>
CDブックレットより
e-ZAKU
(ギター 6曲目)
[GRANRODEO]
by the courtesy of Lantis Records/BANDAI NAMCO Arts Inc.
大村孝佳
(ギター/9曲目)
[C4]
BOH
(ベース/1,9曲目)
[仮BAND]
IKUO
(ベース 4曲目)
[Rayflower,BULL ZEICHEN 88 ,The Choppers Revolution,I.T.R]
森田悠介
(ベース 3,5,7,8曲目)
木村宏之
(ベース 2,6曲目)
原澤秀樹
(ドラム 1〜9曲目)
[MAHATMA,ALHAMBRA]
2nd『My Garden…』
感動的メロディーが好みの私が聴いた場合の全体感想
🎼:soLi
『My Garden…』各曲感想
1,
Snatcher
メロディアスですが少しダークで孤独感などが感じられる曲で、メロディアスと変拍子が特徴のプログレッシブ・メタルでありそうなサウンドです。
ですがこの曲が変拍子というわけではなく、複雑なリズム展開ではありますが聴きやすい方だと思います。
ヴァイオリンとギターのユニゾンが綺麗で気持ち良く、悪天候の中で時々晴れ間がさすようなイメージで、暗いムードの中現れるヴァイオリンのクリアなメロディアス演奏が特徴のひとつで、とても良いです。
2,
Tyrant
重厚でハードなサウンドに、伸びやかで少し妖しげなヴァイオリンのメロディが乗るダークな曲です。
ロクリアンスケールで表現するようなホラー感があり、途中アラビアンな雰囲気が感じられたりと、ヴァイオリンで作り出すゴシック的な音世界と、テクニカルなギター演奏、テンポアップで緩急のある展開などカッコイイ曲です。
3,
Welcome to Odich Town
クラシカルでゴシックな雰囲気のとてもノリの良い曲です。
ヴァイオリンとギターのユニゾン、ハモリがとても多い曲で、速弾きが綺麗に重なるところなど気持ち良いです。
タンゴでありそうな雰囲気や、とても哀愁ある漢メタルなメロディで熱くさせてくれたりと、1曲の中で沢山楽しませてくれます。
4,
Star soLier
にぎやかで楽しい雰囲気のギターフュージョンといった感じです。
こちらはHR/HMの重厚なギターリフなどは少なく、ストーリー性のある曲展開というよりは、ギターのテクニカルな演奏を散りばめたような感じになっており、サビでヴァイオリンとギターが綺麗にユニゾンします。
ベース演奏も気持ち良く、テンポの早いソロも聴きどころです。
5,
Valestein Castle
(Wanderers from Ys)
私にとってとても嬉しい1曲であります。
日本ファルコムのゲーム、イースシリーズ3作目のワンダラーズフロムイース、バレスタイン城で流れ、物語も佳境を迎える後半を盛り上げてくれる曲です。
複雑なアレンジを加えれおらずとても原曲に忠実になっており、ヴァイオリンとギターが交互に演奏し、そしてユニゾンというパターンが光り、ハモリも美しいです。
個人的に、一番好きなPCエンジン CD-ROM² 版の曲展開に近いと感じます。
6,
Shadow Beat
とてもメロディアスでリズミカルなかっこいい曲です。
少しサイケデリックな音色の使用がアクセントになっており、ヴァイオリンとギターの重なった音が心地良く、全体的にヴァイオリンがメインの印象で、リフのようなバックの演奏もしています。
そして私が一番感じたのは、ファミコン時代の悪魔城ドラキュラサウンド、特に『悪魔城伝説』あたりにとても近く、懐かしい雰囲気の曲だなぁというところでした。
もちろんあの時代にこんな複雑な曲はありませんが、明るいけど険しさを感じる雰囲気と、テンポやドラムパターンのダンサブルさ、淡々とメロディアスに進行していくところなど。
もちろん途中には、抒情的なギターソロやギターとヴァイオリンの掛け合いなど、ファミコン音楽ではありえませんが、明るくポップで踊れるクラシカルサウンドと曲展開が、とても初期ドラキュラサウンドを感じさせてくれました。
7,
Eternal Ray
最初はとても静かにヴァイオリンとギターの美しい音色が響き渡る感じですが、途中ドラムが入ってからは疾走感が増し、両楽器の気持ち良いハモリが気持ち良く、クリアなギター演奏が滲みます。
ドラムパターンがダンス系ジャンルのドラムンベースのようにも聞こえ、クラシック楽器でダンスミュージックを奏でているような新鮮な感じもあります。
8,
Antares
ヴァイオリンのせつないメロディと、メランコリックな世界観で少し悲壮感漂う曲です。
こちらもヴァイオリンとギターの重なり合った伸びやかな演奏が素敵です。
とてもメロディアスなのですが、雰囲気が少し暗い分感動系ではないです。
9,
My Garden…
実際のクラシック曲を思わせる、ヴァイオリンの技巧演奏から始まり、リズミカルで手数の多いドラムが入り一気に盛り上がっていきます。
ネオクラシカル・メタルを聴いているようなハードでメロディアスな曲で、ツインギターでのソロの掛け合いが素晴らしく、メロディ楽器が3人なのでとても厚みのある音が楽しめます。
私自身クラシックの曲は詳しくないので、ヴァイオリン独奏のイントロを聴いたときに真っ先に浮かんだのが、『仮面ライダーキバ』でした。(笑)
とても充実した曲展開で、壮大、抒情的など世界観からくる感動とはまた違った、次々と押し寄せるテクニカルな演奏で心満たされる素晴らしい曲です。
ーDeluxe Editionーのみに付いてくるボーナスディスク各曲感想
1,
No Problem
ポップで聴きやすいメロディアスフュージョンといった感じです。
ヴァイオリンとギターがリズミカルに入れ替わり演奏し、そして美しくハモり、ユニゾンする場面が多く、音はメタルサウンドというわけではないですが、メロディック・デスメタルでありそうな曲展開も感じられます。
2,
Stay on the Beat
リズムパートがダンスビートになっており、私の好みから外れるのですが、90’sのシューティングゲームやレースゲームあたりで聴くような、メロディアスでファンキーな、ノリノリダンスロックと言う感じです。
ギターの速弾きなどしっかりあり、演奏自体はとても素晴らしいです。
3,
Phalanx
エッジの聞いたヴァイオリンの演奏が光る、メロディック・パワーメタルと言った感じで、個人的にドラムはストレートに疾走していってほしかったですが、ツーバスで疾走するのは少しだけで、全体的にはテクニカル路線のドラムパターンになっております。
サビの部分のユニゾンがとても美しく、全体的にはヴァイオリンとギターの見せ場が平均的にあります。
4,
抜山蓋世
重厚なギター演奏が響き渡る和風ロックとなっております。
和太鼓や三味線の音が入っていたり、メロディも少し妖怪世界を表現しているような雰囲気です。
途中に女の子達が、おなじみの童謡を合唱している部分などもあります。
洋楽器のヴァイオリンが、意外に和風メロディにマッチしており心地よい音色です。
ヴァイオリンが刻みリフがのように演奏する部分など、妖しい雰囲気を感じるギターの鋭い音など、演奏も楽しめる曲です。
5,
The Descending Sword
悲壮感漂うせつなく美しいヴァイオリンの演奏で幕を開け、泣けるバラードと思いきや、ドラムがビシッと入りテンポアップして、メランコリックなハードロックへと変わります。
こちらの曲はヴァイオリンがメインで、鋭く美しい音が激しく乱舞しております。
ギターは重厚な刻みリフとソロ演奏が聴きどころとなっています。
6,
The Lament
ラストのこちらはとても悲しく淋しい雰囲気のバラードとなっております。
ドラム演奏は無く、オーケストラサウンドのリズム楽器で表現されるような優しく静かな音で奏でられております。
ギターもヴァイオリンの演奏をバックで引き立てている程度となっており、特徴的なヴァイオリンの狂しい高音が悲しく響き渡ります。
決してハッピーエンドが浮かぶメロディアスさではありませんが、とても感動できる好みなバラードです。
最後に
今回は私の中で鉄板でもあるギターとヴァイオリンの編成グループでしたが、ファンタジックな音楽が好きな方にはおなじみの編成だと思います。
ギターとの編成ではないのですが、クラシック楽器であるヴァイオリンをバンドサウンドに乘せた旋律というのを初めて聴いたのは意外にも小学生の頃で、ガキだった私でも劇中曲にグッときてしまったのが機動戦士Zガンダムの『宇宙を駆ける2』でした。
しっかりとしたバンドサウンドにストリングスとホーンをメインに、切なさと勇壮さが混ざりあったような感動のメロディと世界観を表現していて、初めて聴いた時は感動したのをおぼえています。
ヴァイオリンの音も好きですが、本来のジャンルと違う楽器が共演する事が、更なる感動に繋がっているのは間違いないです。
ブラスバンドの様に多人数ではなく、少人数バンドの共演が近年は珍しくなくなってきていますので、soLiのようにハードサウンド+ヴァイオリンとか、ハードサウンドに和楽器など素敵な共演を実現するグループが、もっともっと増えてきてくれることを願います。
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