身体に響くベテランのリズム楽器ユニット。ラテンをはじめ、南国サウンド満載のフュージョン2作品。
作品名:
・JIMSAKU
(1990年作品)
・45℃(FORTY-FIVE DEGREES)
(1991年作品)
ユニット名:
JIMSAKU
櫻井哲夫(ベース)、神保彰(ドラムス)と、聞いただけでも超絶技巧なサウンドが想像できるユニット、JIMSAKU。
こちらのグループも、小遣いでCDをなんとか月2枚買えるようになった時期辺りに結成されたので聴き始めました。
もちろんガキだった私は、お二人の具体的な凄さはわかっておらず元CASIOPEAのメンバーという部分だけでの凄いという受け取り方でした。
2作品ポイント
ベースとドラムのユニット作品とは思えないほど明るく多彩なフュージョン。
ベース・ドラムの技巧演奏が随所に散りばめられている。
定義にとらわれないロックでファンキーなラテンが楽しめる。
JIMSAKU
🎼:JIMSAKU
1stアルバム【JIMSAKU】、南国を感じさせるサウンド満載で、当然ベースの主張を強くされているので聴いていてとても素晴らしく安定感があります。
・ポップ感
(聴きやすくメロディアスな曲が多い度)
🔴🔴⚪⚪⚪
・演奏乱舞
(ソロパートなど魅せプレイの充実度)
🔴🔴🔴⚪⚪
・疾走感
(⇦スローテンポ多・アップテンポ多⇨)
🔴🔴⚪⚪⚪
・ワールドミュージック色
(民族音楽的サウンド)
🔴🔴🔴⚪⚪
・涙腺刺激
(抒情的美メロ)
🔴⚪⚪⚪⚪
各曲感想
1.
GYPSY ROMANCE
ジプシーと付いてるだけあって、アコースティックギターの音色が素敵なフラメンコ調の曲です。テンポが少しゆっくりな曲なので、フラメンコダンスの激しさがある感じではなく、アコーディオンの音色と合わさって、馬車旅的な風景を想像させてくれます。
2.
SMALL WORLD
ベースがとても気持ちよく、ホーンの音色とサンバのリズムでカーニバルの一角で食事でもしているような雰囲気です。
3.
THE LAST SCENE
スキャット有りでスローテンポな曲で、ヴァイオリンのしっとりとしたサウンドが聴けます。
4.
MULATA EXOTICA
cha-cha-chaのような雰囲気もあり、スローテンポながら踊れる曲だと思います。
5.
BEYOND THE FRONTIER
少し栄えた海岸沿いをゆっくり散歩する時に合いそうな、ホンワカしているけどノリの良いホーンが特徴の曲です。
6.
ESTRELA DO MEU CORAÇÁO(STAR OF MY HEART)
こちらはベースがメロディを奏でるしっとりとした曲です。
7.
A MAN FROM THE ANDES
少し民族音楽な雰囲気がある曲で、ケーナの音のように聞こえますが、管楽器と弦楽器の演奏が特徴です。
8.
PREASUE IN RIO
激しすぎないサンバのリズムがとても気持ち良い、フルートも入ったノリの良い曲です。
9.
MADOROMI(DAY DREAMING)
こちらもスキャット入の落ち着いた雰囲気な曲で、ピアノもあり夕暮れ時の砂浜を想像できました。
アニメ、ルパン三世で流れていそうな感じです。
10.
MUNDOS DIFERENTES(DIFFERRENT WORLDS)
ホーンが全面に出ている、ファンキーなサウンドです。
45℃(FORTY-FIVE DEGREES)
作品名:
45℃(FORTY-FIVE DEGREES)
(1991年作品)
2ndアルバムはとにかくノリの良く、ロック色も強いです。
海沿いドライブに最適なのではないでしょうか。
世代によって知らない人もいるとは思いますが、テレビ番組のバックで使用されたりした曲もあるので、聴いたことのある曲があるかもしれません。
🎼:JIMSAKU
・ポップ感
(聴きやすくメロディアスな曲が多い度)
🔴🔴🔴⚪⚪
・演奏乱舞
(ソロパートなど魅せプレイの充実度)
🔴🔴🔴🔴⚪
・疾走感
(⇦スローテンポ多・アップテンポ多⇨)
🔴🔴🔴⚪⚪
・ワールドミュージック色
(民族音楽的サウンド)
🔴🔴🔴⚪⚪
・涙腺刺激
(抒情的美メロ)
🔴⚪⚪⚪⚪
各曲感想
1.
MUCHACHA BONITA
爽やかなラテンサウンドで、ホーンがグイグイ引っ張っていいく流れですが、ドラムソロを途中入れたり、ギターもバッチリ主張していてロックの雰囲気も感じられます。
バックでピアノがラテン特有のメロディを常に弾いているので、気持ち良くノリの良い曲です。
2.
ALACRAN
ホーン、ギター、ベース、パーカッション、ドラム、全てが弾きまくりで疾走する技巧サウンドです。
3.
ROMANCING STAR
リコーダーとヴァイオリンが特徴的な曲で、ベースのチョッパー奏法がとても気持ちの良いサウンドです。
4.
HIMAWARI
民族音楽寄りのコンガのリズムが気持ちよく、ピアノ音が爽やかな印象を与えていて、土臭さと良いバランスのミディアムテンポなサウンドです。
5.
TOKYO STRUT
この曲はテレビ番組のバックで流れていたりしてました。
サックスの演奏とホーンのユニゾン、掛け合いが素敵な曲です。
6.
45℃
ザ・ギターフュージョンという感じで、ラテンピアノも良いアクセントになっていて、爽やかな雰囲気もプラスされておりドラムの手数が多い曲です。
7.
WHEN THE WIND GOES DOWN
ルンバ調なスローテンポの曲で、アコースティックギターとベースが気持ちよく絡み合うきれいな曲です。
短いですがピアノのソロも花をそえています。
8.
OIL
ヴァイオリンとアコーディオンのとてもキレイなハーモニーが特徴です。
JIMSAKUさんの違うアルバムでもこのタイプの曲があるのですが、フュージョン界でJIMSAKUお得意と言ってもよいサウンドだと思います。
9.
CENTRO HABANA
この曲はホントノリノリです。
曲展開も濃密でピアノの流れるようなラテンメロディに、チョッパーベース、ヴァイオリン。
もちろんドラムソロあり、木琴のマリンバのような音の楽器も良い味出してます。
10.
I MISS YOU
曲のタイトル通りバラード調で、サビの部分でぐっとくるような、切なカッコイイメロディが素敵です。
とても内容の濃い良作
この2作品は1st、2ndですが、とても聴き応えのある内容となっております。
さすがトップの演奏家という感じです。
切なく叙情的なサウンドは少ないので、感動を求める方には物足りないかもしれませんが、演奏技術に浸ったり、元気にテンションを上げたい時には最適だと思います。
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