ゲーム中の音楽に反響が大きいと、すぐアレンジアルバムを出してくれた。(1作品紹介)

2024-02-15

作品名:
パーフェクトセレクション ドラキュラ
1991年作品)

ミュージシャン:
Nazo2 プロジェクト


 私が中学生なった頃というのは、本当に素敵なゲームミュージックのアレンジアルバムが沢山発売され始めました。
その中でこの時代のコナミさんは、HR/HM、フュージョン系アレンジでとても素晴らしいかったです。
こちらの作品は全ての楽器が生演奏ではなく、生楽器はギターのみになりますが、しっかりとバンド演奏を表現して作られているので、フュージョン作品として聴けます。

CDの解説にはラップと書かれていますが、どちらかというとナレーションに近い感じで、全曲に入っているわけではないのでヴォーカルジャンルには属さなと思います。

ポイント

悪魔城ドラキュラ初期代表曲がラインナップ。

幅広いジャンルへのアレンジである。

旧作であるためサウンド面で迫力に欠ける。

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メンバー

作曲
コナミ矩形波倶楽部

サウンドプロデュース
Nazo2プロジェクト

ギター
なぞなぞ鈴木

アレンジ
入江 純

マニュピレート
松武 秀樹

コーラス&ラップ
オーネル・ジョーンズ&ジョーイ・マッコイ

CDブックレットより

感動メロディが好みの私が聴いた作品全体感想

🎼:Nazo2プロジェクト

ポップ感
(聴きやすくメロディアスな曲が多い度)
 🔵🔵🔵⚪⚪
演奏乱舞
(ソロパートなど魅せプレイの充実度)
 ⚪⚪⚪⚪⚪
疾走感
(⇦スローテンポ多・アップテンポ多⇨)
 🔵⚪⚪⚪⚪
ワールドミュージック色
(民族音楽的サウンド)
 🔵🔵⚪⚪⚪
涙腺刺激
(抒情的美メロ)
 🔵🔵⚪⚪⚪

曲別感想

1.
Biginning
悪魔城伝説

 イントロから「The ドラキュラ」という感じの始まりで、ノリの良いリズムです。
原曲のように出発をイメージできるような勇壮なアレンジでないのが残念ですが、違った雰囲気のこの曲も良いものです。

2.
Mad Forest
悪魔城伝説

 サンバ、ラテンの雰囲気のアレンジになっています。
原曲がもともと踊れるようなリズムの曲なので、ある意味忠実なアレンジなのかもしれません。

3.
Bloody Tears
ドラキュラⅡ 呪いの封印

 この曲はHR/HM好きな方は期待してしまうかもしれませんが、残念ながらこのアルバムのアレンジはロックではなく、表現はバンド演奏ですがゆっくりテンポダンサブルサウンドになっています。

4.
Clockwork
悪魔城伝説

 原曲に忠実なアレンジになっております。
時計の秒針の音が入っていてホラー感は出ています。
フルート、クラリネット等管楽器の音で表現されています。
途中に恐怖煽りのような盛り上がりのところで、コントラバスのベース表現が聴きどころではないでしょうか。

5.
Flash back
悪魔城伝説

 突然の素晴らしいフュージョンアレンジになります。
コナミ矩形波倶楽部らしいサウンドになっていて、ギターメインで、是方博邦さん作品あたりに近い曲になっております。

6.
Demon Seed
悪魔城伝説

 原曲を更にホラー度を高めたアレンジで、ゲームの難易度の高さが蘇ってくるような雰囲気になっております。

7.
Prelude
悪魔城伝説

 個人的にこの曲は名曲だと思っています。
とても感動的なイントロから、物語をイメージした暗い雰囲気に一気にもっていく。
そして、またエンディングのような壮大な世界観に変わる。
当時のコナミさんのゲーム中の音楽への熱意が伝わってきます。アレンジ自体も原曲に忠実です。

8.
Vampire Killer
悪魔城ドラキュラ

 やはりこの曲もHR/HMアレンジを期待してしまうかもしれませんが、残念ながらこちらも違います。
ダンサブルなアレンジでサラッと聴ける感じになっております。
ただ、原曲に忠実なメロディ進行なので、悪くはないです。

9.
Dwelling of Doom
ドラキュラⅡ 呪いの封印

 この曲は好きな曲ですが、当時はなかなかアレンジ作品に入れてもらえないタイトルだったので貴重だと思います。
和名は『館』です。アルバムの中で1番ロックなアレンジになっており、テンポが少しゆっくりになっているところが、力強いサウンドになっていると思います。

10.
Voyager
悪魔城ドラキュラ

 悪魔城ドラキュラシリーズらしいエンディング曲です。
ファンタジックになりすぎず、ホラーゲームの雰囲気も崩さず、絶妙に感動できるメロディだと思います。

最後に 

 1990年代のゲームミュージックはコナミさんが極上のフュージョンアレンジをいくつか出しております。アレンジCDという意味で言えば、割合的にHR/HMアレンジ作品の方が多いかもしれませんが、古川もとあきさんが出した作品が、現役のフュージョンバンドに負けない仕上がりでした。

グラディウスシリーズの原曲が、もともと爽やかなフュージョンの要素を持っていたからだと思います。
グラディウスⅢなんかは神曲ばかりです。

現在でも続く悪魔城ドラキュラシリーズの音楽や、月風魔伝がリメイクで蘇ったりと、古き良き時代が若干戻りつつある感じはしますが、本当に当時のコナミサウンドは最高でした。

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