感動と癒やしと現実逃避をまとめて楽しめ、聴く人それぞれに情景を当てはめやすいニューエイジ作品。旧作ベストアルバム1作品。
作品名:
STATEMENT
(1994年作品)
グループ名:
S.E.N.S.(Soun.Earth.Nature.Spirit.)
私がこの作品に出会った当時、主に聴いていたジャンルはフュージョンだったと記憶しておりますが、確か自分の求める音楽に出会えず、1番イライラしていた時期でもあったと思います。
当たり前の事ですが、100%好みな音楽を求めるのであれば自身で作曲するしかありませんよね。
若かった頃は、楽器演奏やバンド活動を趣味でやっている人と音楽の話をすると、「その感性なら楽器を演奏して、音楽を創る側になった方が良いんじゃない?」と言われたことも結構ありました。
結果的に楽器は演奏できないのですが、その理由は単純で頭が悪すぎて楽譜が読めるようになれなかったのと、読めるようにする努力が面倒くさかっただけなので、ただのダメ男なわけです。
そんな人生で、自分の求める作品に出会った瞬間というのが何度かあり、そのうちの1つがこのアルバムで出会った4曲目の『Against The Wind』です。
この曲を知っていたのではなく、S.E.N.S.というグループが美メロしか作らないらしいという情報を知り、スマホもなくインターネットもそこまで普及していなかった当時、情報がグループ名だけで購入して、大当たりだった運命の出会いなアルバムです。
レコチョクは試聴できます。
S.E.N.S.
感動メロディが好みの私が聴いた作品全体感想
🎼:S.E.N.S.
各曲感想
1.
悲情城市
(悲情城市サウンドトラック)より
スローですがリズム楽器がしっかりと主張しており、力強い曲です。
古都中国と古都日本をちょうど良く合わせたような雰囲気のメロディで、シャンシャンと鳴り物の音や、透き通るシンセサウンドで神秘的な世界を感じられるキャラバンテーマに合いそうな曲です。
2.
人と時と風の中へ
(組曲 人と時と風の中へ)より
ストリングスとピアノの美しいメロディが素晴らしい、幻想的な癒やし曲です。それでいて現実の世界・私生活に合いそうな雰囲気が絶妙。
3.
Masala Tea Waltz
(NHK特集「海のシルクロード」Masala Tea Waltz )より
ピアノメインの曲で、暗く不思議な雰囲気で始まり終わるのですが、間はとても美メロで、短い曲の中でとても味わい深いです。
4.
Against The Wind
(月と石と、地球の水)より
このアルバムに出会えたことに1番感謝した曲になります。
やはり当時からドラム有りのリズムがハッキリとしたインストが好きで、ジャズ&フュージョンやロックなインスト以外で感動できるような曲に飢えていました。
その絶妙なタイミングでこの曲を聴いたので、鳥肌が立つぐらい感動したのをおぼえています。
CDブックレットには『ダンサブルでロックなアプローチ』とありますが、私的にはテンポの良い民族音楽という印象です。
キラキラしたシンセのイントロから、ヴァイオリンの美しいメロディが始まり、運河の旅を想像させてくれるような世界観が素敵です。二胡で演奏しても合いそうです。
5.
月の石と、地球の水
(月の石と、地球の水)より
交響曲の一部のような曲で、静かな癒やしの美メロが楽しめます。フルートとストリングスの音色が素敵です。
6.
Birth
(TOKYOITE)より
弦楽器の共演が素晴らしい曲です。
シンセの美しいイントロから、楽器クレジットが記載されていないのでわかりませんが、チェロでの低音かコントラバスの演奏かどちらかで優しく入るところがゾクゾクします。
メロディは感動系で、途中までは静かに進んでいきますが後半一気に盛り上がり涙を誘う曲です。
7.
Remembering Me
(TOKYOITE)より
前曲からメドレー形式で曲が始まります。アコースティックギターの伴奏にハミングコーラスが合わさる、ちょいヴォーカル曲です。
8.
Peace
(新ビーグル号探検記 Soundtrack)より
ピアノとヴァイオリンの静かな癒やし曲です。後半はストリングス演奏が厚みを増し水湖の畔でゆっくり聴いていたい曲です。
9.
風のように
(フジテレビ系ドラマ「あすなろ白書」Original Soundtrack)より
世代な有名ドラマですが見たことはありません。ドラマ音楽の域を超えているように感じる素晴らしい曲です。こちらも交響曲の一部分のような壮大な曲で、悲しさまで行かない絶妙な切なメロディが良く、同じメロディにだんだん参加楽器が増えていくタイプの構成で、最後に全員でいっせいにガツンと盛り上げ感動的に終わります。
10.
Love in Song
(月の石と、地球の水)より
アコースティックギターのような音と、ウクライナ民族楽器バンドゥーラのような音でキラキラと夜明けが思い浮かぶような雰囲気の曲です。スローで民族打楽器とシンセの絶妙なバランスが気持ち良いです。
11.
Jambia Dance
(NHK特集「海のシルクロード」Masala Tea Waltz)より
日本の雰囲気に近いですが、どこか異国のお祭りを想像させてくれる曲です。軽やかに笛の音が響き、ヴァイオリンと打楽器で民族音楽感がとても出ています。打楽器が消えてヴァイオリンだけで盛り上げる部分が、一気に雰囲気を変えてくれて、お祭りからオシャレなムードになるところが気持ち良いです。
12.
やさしさの選択
(YAH YAH YAH フジテレビ系ドラマ「振り返れば奴がいる」ORIGINAL SOUNDTRACK INSTRUMENTAL VERSION)より
ピアノの優しい美メロが聴ける曲です。嬉しさの感動をとても表現していると思います。ストリングスの主張も大きいので、広大な自然を思い浮かべることもできそうな幻想的なサウンドです。
13.
Adventure for Beagle
(新ビーグル号探検記 SOUNDTRACK)より
サックス演奏が激しい、スローな極上フュージョンです。メロディはエンディング感のある感動系で、ピアノとストリングスをバックに、即興でソロを演奏しているような躍動感のある曲です。
14.
海神
(NHK特集「海のシルクロード」 海神)より
とても神秘的で悲しさが滲み出ている曲です。ピアノ演奏メインでバックの透き通るようなシンセサウンドがとても切ないです。ドラムも力強く入っていて壮大な歴史を感じる映像ドキュメント等にとても合いそうな世界観です。少し『風の谷のナウシカ』のサウンドに民族音楽をプラスしたような感じもあります。
15.
Aphrodite
(NHK特集「海のシルクロード」 海神)より
作品のラストにふさわしいとても素晴らしい曲です。神秘的・壮大・切なさ・美メロ・曲展開、全てにおいて感動しかない大作だと思います。
普通の私生活で似合いそうな場面はありませんが、自然の創り出す雄大さ等に触れるような時に、地球の美しさのような大きな場面で涙を誘うような曲です。
最後に少しためて一気に大爆発で盛り上がるところが大感動です。
最後に
S.E.N.S.の中で一番最初にリリースされたベストアルバムを紹介しましたが、曲のストックが少ない時期にこの素晴らしい作品でベストが作れるというのはとても凄いと感じました。
言い方は悪いですが捨て曲が全く無く、そして変化球無しのストレートに美メロを創り出してくれるので、感動メロディマニアな私にとっては安心して聴くことが出来るグループであります。
ただ贅沢を言えば、感動美メロと同じくらいバンドサウンドが好きなので、フュージョンをベースに壮大な民族音楽を増やしていただけたらと思ってしまいます。
皆さんもそれぞれ音楽の細かい好みがあると思います。
何十年も好みの音楽を探し求めて、100%好みにマッチした作品は数えるほどしかないという方も多いと思います。
逆に探すことを人生の楽しみにして行けているというのもありますし、出会ってもまた次の刺激を求めてしまうというのも必然だと思うので、その出会いをどんどん趣味ブログとして作成できたらと思います。
最初にも書きましたが、まぁ一番早いのは自分で作曲することですかね。
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