聴きやすくポップ、原点回帰的な懐かしさと新しさが調和するメロディアス・フュージョン1作品。
作品名:
FLY!FLY!FLY!
(2021年作品)
グループ名:
T-SQUARE
T-SQUARE=メロディアスというのは幅広く周知されていることと思います。
今回は曲展開やテクニックなどの部分では少しライトな作品になっていると思いますが、それが逆に1980年代のT-SQUARE(THE-SQUARE)作品に原点回帰しているように私は感じました。
東坂さん作曲が多くを占めているので、自然に過去の作風に近づいたとは考えにくいですが、良い意味で遊びすぎないストレートなメロディアス・フュージョンなところがとても好きです。
レコチョク試聴できます。
今作品メンバー
安藤正容
(ギター)
伊東たけし
(アルトサックス)
(EWI)
坂東 慧
(ドラム)
CDブックレットより
[スペシャルサポート]
CDブックレットより
田中晋吾
(ベース)
1,3,5,6,7曲目
白井アキト
(キーボード)
全曲
森光奏太
(ベース)
4,8,9曲目
Taiki Tsuyama
(ベース)
2曲目
伊沢麻未
(ヴォカリーズ)
3曲目
感動的メロディーが好みの私が聴いた全体感想
🎼:T-SQUARE
・ポップ感
(聴きやすくメロディアスな曲が多い)
🔴🔴🔴🔴⚪
・演奏乱舞
(ソロパートなど魅せプレイの充実度)
🔴🔴⚪⚪⚪
・疾走感
(⬅スローテンポ多・アップテンポ多➡)
🔴🔴⚪⚪⚪
・ワールドミュージック色
(民族音楽的サウンド)
⚪⚪⚪⚪⚪
・涙腺刺激
(抒情的美メロ)
🔴🔴⚪⚪⚪
各曲感想
1.
閃光
EWIがメインのスクエアらしいロックな曲です。
メロディはシンプルで曲展開は前半にEWIのソロで最後にギターのソロを聴かせる感じの構成です。
EWIの音が若干リリコンに近い設定になっているような印象です。
2.
FLY!FLY!FLY!
ロカビリースラップのようなベースラインを感じさせる明るい曲です。
総合的にはピアノ&スィングジャズをポップにしたようなサウンドで、軽快なリズム踊りだしたくなるような気持ち良い作品です。
3.
Only One Earth
T-SQUAREではあまりないタイプの曲だと思います。
メロディは今作No.1の好みで、雰囲気は少しダークな感じですが勇壮さがあり切なさもありで、胸にグッと来る独特の世界観があります。
こういうタイプの曲にはEWIの音がとても似合います。
4.
Quiet Blue
ピアノとサックスの演奏が美しいスローな曲です。
日没前のオシャレな大都会が似合いそうなソウルジャズ風でシックなサウンドです。
5.
Brand new way
とても優しいEWIの音色が心地よい曲で、それと逆に力強いギターの演奏のギャップが良いです。
これぞポップフュージョンという感じで、ヴォーカル有りも似合いそうなサウンドです。
6.
Growing Up!
この曲はTHE SQUARE時代にありそうな原点回帰な部分があり、本田雅人さん在籍時代の雰囲気もありと、個人的には時代をミックスしたような曲で好きです。
曲展開がもう少しありソロもロックで激しくあれば最高なので、シンプルにまとまってしまっているところは残念です。
7.
The Hotrodder
泣いても笑ってもこちらがT-SQUARE在籍最後の安藤正容作曲作品になります。
本人がどういった心境でこの曲を制作したかはもちろんわかりませんが、未来に向かってまだまだ続くという雰囲気と、ラストになってしまう淋しさみたいな部分が両方ともメロディに現れているような印象を受けました。
私的にはT-SQUAREと言えば安藤正容さんだったので、正直1つの時代が終わりを迎えてしまった淋しさが大きかったです。
曲自体は、こちらもT-SQUAREにはあまりないタイプの曲だと思いましたが、安藤正容さん節はとても感じられ、昔コナミ矩形波倶楽部がグラディウスシリーズのアレンジ作品を、一生懸命T-SQUAREサウンドのように真似て作っていたのを思い出してしまいました。(私の主観であって実際に矩形波倶楽部が真似て制作したとは言っていません)
そんなゲームミュージックのようなワクワクさせるヒーロー系サウンドと、私の中の表現で『未来あるありがとうエンディング』とよく表現するのですが、そんな希望ある印象を受けるサビのありがとう切なメロディが私にはグッときてしまいました。
8.
回帰星-kaikiboshi-
やしいエレキギターとサックスのサウンドが気持ち良いバラード作品です。
夕焼けの海岸沿い、ヨットハーバーなどが似合いそうなしっとりとした曲です。
ギターとサックスの交互に来る演奏が魅力なサウンドです。
9.
Joy Blossoms
とてもライトなスムースフュージョンという印象の曲です。
郊外のドライブに似合いそうなサックスの音色が小気味良いサウンドです。
最後に
この作品で安藤正容さんが脱退してしまうわけですが、正直「えっ?」と誰もが感じたと思います。
伊東たけしさんが一番最初抜けた時も驚きましたが、その時はまだ戻るというのがなんとなく想像できたので、一時的なショックで済みました。
しかし今回は、本当に最後なんだろうなと悲しくも予想ができてしまっていて、悲しくショックです。
伊東たけしさんと安藤正容さんが2人でずっと続けていくものだと勝手に思い込んでいたので、とても驚きました。
ですが当の安藤正容さんはミュージシャン活動を辞めるわけではないということなので、益々の活躍を応援していきたいと思います。
そしてT-SQUAREもどんどん新しいサウンドを届けてくれることを楽しみにしていきたいと思います。
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