ファンタジックなメロディで、ニューエイジサウンドとハイレベルなハードロックインストが楽しめるゲームミュージックアレンジ1作品

2024-02-15

作品名:
英雄伝説 零の軌跡 スーパーアレンジバージョン
(2011年作品)
制作:
Falcom Sound Team jdk

 日本ファルコムの代表作『軌跡シリーズ』。
美メロの多いゲームの中で音楽アレンジCDは選曲が熱く、さらに演奏家にプレイしていただくことでゲームの世界が現実世界に降りてきたかのような、素晴らしい感動を与えてくれます。

ゲーム機の性能が高い近年はサントラでもじゅうぶん素晴らしいのですが、演奏家がプレイしているというだけで更に興奮度が増しますし、ある意味ライブを見ているような迫力と温かさが伝わってきます。

ポイント

ゲームを知らなくても感動できるメロディ。

バンドサウンドはギターとヴァイオリンの共演が気持ち良い。

ニューエイジとオーケストラサウンドが多め。

レコチョク試聴可能です。

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今作品メンバー

Akiko Nagano
(ヴァイオリン)
1,4,8,9,10,12曲目

Masaru Teramae
(ギター)
1,7,8,9,12曲目

Kohei Wada
(ベース)
7,8曲目

Shuhei Hamasaki
(ベース)
1,12曲目

CDブックレットより

感動メロディが好みの私が聴いた場合の全体感想

🎼:Falcom Sound Team jdk

ポップ感
(聴きやすい曲が多い)
🔵🔵🔵⚪⚪

演奏乱舞
(ソロパートなど魅せプレイの充実度)
🔵🔵🔵⚪⚪

疾走感
(⬅スローテンポ多・アップテンポ多➡)
🔵🔵⚪⚪⚪

ワールドミュージック色
(民族音楽的サウンド)
🔵⚪⚪⚪⚪

涙腺刺激
(抒情的美メロ)
🔵🔵🔵🔵⚪

各曲感想

1,
Invitable Struggle

 ヴァイオリンのイントロからその先の素晴らしさを連想できる、ボップさとファンタジックさが絶妙に合わさったハードロック曲です。
メロディアスなギター演奏とヴァイオリン単体演奏にバックのストリングス演出がとても心地よいです。

2,
ゼロノキセキ

 幻想的なリズムパートとオーケストラで奏でる極上のヒロイックサウンドです。
盛り上げる部分と静寂のバランスが良く、ゲーム作品の世界観がとても滲み出ている曲です。

3,
Police!

 小気味良いリズムにサックスをフィーチャーしたオシャレでスムースジャズのようなアレンジです。
シックで少しデンジャーな雰囲気のメロディに、ピアノで優しく美メロが入るところやサックスの軽いソロ演奏など、感動曲ではありませんが良曲です。

4,
イツカキット

 ヴァイオリンの美しい演奏が光る癒やし曲です。
平和さと王宮感が感じ取れるメロディと、ピアノと弦楽器で奏でる優しい表現がとても癒やされます。

5,
Arrivederci!

 メロディがとても勇壮で、曲展開が涙を誘うとても素晴らしいオーケストラサウンドです。
勇壮→静寂→感動美メロ、この流れが素晴らしくファンタジックの世界を表現していて、物語のメインどころ使用が想像できます。

6,
ユルギナイツヨサ

 ピアノのイントロが神秘的な雰囲気を演出している民族音楽チックな曲です。
曲展開は単調で盛り上げる演出はありませんが、不思議な世界観を体験できる環境音楽的なニューエイジでもあります。

7,
Formidable Enemy

 アップテンポでエレキギターメインのハードロックサウンドです。
メロディはとてもポップで哀愁あり聴きやすく、寺前甲さんの美しい泣きのギター演奏が楽しめます。

8,
Intense Chese

 個人的にかなり好きな極上のハードロック曲です。
私は、同じメロディを後半に行くにつれ厚みを増幅させて盛り上げていくパターンが好きなのですが、この曲がまさにそれで、加えてヴァイオリンとギターが交互に同メロディを演奏し最後はユニゾンという形を取っており、演奏パターンとしては私の好みのどストライク曲で最高です。
2回めのギターソロの泣き感せつなメロディがすごく良く、寺前甲さんの速弾きギター演奏がとても輝いています。
個人的にはあと10回くらい繰り返して盛り上げてほしいくらいでした。(笑)

9,
A Light Illuminating The Depths

 ダンスビートでギターとストリングスが奏でるアップテンポな曲です。
メロディが少しせつなくそして勇壮でもある、ゲーム中で重要な感動シーンで流れるのが想像できるような良曲です。
少し暗い雰囲気のメロディで進んでいき、途中でヴァイオリンの感動的・神秘的なメロディが合図で展開が一変するところが好きです。

10,
Get Over The Barrier! -silentdevotion-

 前半は民族音楽チックなリズムにストリングス・少しのピアノ演奏で聴かせ、後半ドラムとバックのギターが入りバンド演奏タイプに切り替わる癒やし曲です。
メロディは極上の感動系で弦楽器がとても似合い、悲しい試練を乗り越えるようなシーンにとても合いそうなサウンドです。

11,
To be continued!

 中世ヨーロッパの世界観と大河ドラマでテーマ曲にありそうな感じをミックスさせたようなオーケストラサウンドです。
せつなさと勇壮さが見事にミックされたメロディで、テンポもよくカッコイイ曲です。
途中ピアノの静寂から盛り上がるところが好きです。

12,
Invitable Struggle -demo version-

 1曲目のショートヴァージョンです。

最後に

 日本ファルコムの代表作『イースシリーズ』『軌跡シリーズ』とありますが、軌跡シリーズは感動的なサウンドに加えヒーロー・ヒロイック的な要素がとてもサウンドに組み込まれていて、ストレートにカッコイイ曲が多いと感じます。

アニメ音楽にも近い印象で、ゲームの内容はプレイしたことがないのでわかりませんが、人間ドラマが感動の要になっているのが想像できます。

感動と美メロディという点では、ゲームを知らない、またはゲームをやらない方でもアレンジアルバムとして制作されているゲームミュージック作品はしっかり楽器演奏家を起用している場合が多く、サウンド面でもかなり厚みのある演奏なのが多いので、オススメです。