中毒性と爽快感抜群のHR/HM系DTMインストゥルメンタル!1作品

2024-10-06

作品名:
もぜたま!
(2020年作品)
ミュージシャン:
埼玉最終兵器

原曲作曲者:mozell

 スペシャルなオリジナル曲を多数手掛ける作曲家mozellさんの楽曲を、これまたHR/HM系DTMインストゥルメンタルの神とも呼べる、作曲・編曲家の埼玉最終兵器さんがアレンジしたのがこちらの『もぜたま!』になります。

 埼玉最終兵器さんの個人的に感じる特徴として、ギター、キーボード、ドラムパートで多めの速弾きを交え、次から次へと押し寄せる激美メロディーの洪水があると思います。

生バンドだったら敬遠したくなるような音の密度の濃さ、それでいてキャッチーなメロディが心を打つ。
テンション上げたい時や、気分がノッている時にとてもオススメな音楽が聴けます。

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目次

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感動的メロディーが好みな私が聴いた場合の全体感想

メロディック
(聴きやすさ)

🩷🩷🩷🩷🩷

本当に感謝しかないオールメロディックサウンドです。
派手さとキャッチーさが見事に融合されています。

涙腺刺激
(抒情的美メロ)

🩷🩷🤍🤍🤍

さみしさや悲しさまで行くような刺激はそこまで感じられませんが、しんみり黄昏感があるメロディは多数あります。

演奏乱舞
(ソロパートなど魅せプレイの充実度)

🩷🩷🩷🩷🩷

それぞれのパートのソロや掛け合いをたくさん楽しめます。
DTMならではの折り重なる音の派手さも聴きどころです。

ファンタジーな世界観
(壮大・神秘・幻想的)

🩷🩷🤍🤍🤍

バンドサウンドが軸なので、壮大さは少し弱いですが、神秘的で幻想的なメロディは沢山あります。
オリエンタルさと古風さを感じられ、雅なメロディが特徴的な曲もあります。

ヒロイック
(勇壮や鼓舞メロディ)

🩷🩷🩷🩷🩷

ヒロイックサウンドの塊です!!
熱くそして哀愁あるメロディ満載です。

ワールドミュージック色
(民族音楽的要素)

🩷🤍🤍🤍🤍

民族楽器の音はありませんが、古都奈良・京都などのイメージが当てはまるような、和風感があるメロディがあります。

疾走感

疾走曲とゆったりした曲が7:3ぐらいなので、速いテンポのロックサウンドを求めている方にはオススメです。

曲展開

疾走曲は後半に向け、激しく盛り上がっていく展開になっていて、繰り返しの同じメロディでも音色を変えたり重ねたりで、1曲の最初から最後まで全く飽きが来ない演出になっていると感じました。

🎼:埼玉最終兵器

Recommended Works

各曲感想

1,
Ctystal Frequency
原曲名:玻璃

 ツーバス多様で力強く進行するリズムを軸に、ポップなメロディでありながらどこか古風でオリエンタルな世界観で、キラキラサウンドを聴かせてくれます。

後半のギター、キーボードソロ感ある盛り上がり展開と、同じメロディを音を変え重なり合わせていく盛り上がりが気持ち良いです。

2,
Cluded Moon
原曲名:オールバンシンク

 イントロの、これぞ埼玉最終兵器!といった音色から心奪われる曲です。
せつなく哀愁あるメロディアス・ハードロックといった感じで、アニメのエンディングテーマなどにも合いそうな美しいメロディです。

前半のじっくり踏みしめる感じの重厚感ある雰囲気から、中盤、後半に向けツーバスリズムが増えだすのと同時に、メタル感が増しテンポアップする演出がとてもカッコイイです。

3,
Wah Wah Zombies
原曲名:Shivering Horror

 スローテンポのブラックメタルのような世界観で、このアルバムで一番メロディックじゃない曲になります。
悪役のテーマ曲や、物語が悪い方向に進む状況などの場面に似合いそうなダークサウンドを、クリアなシンセ音と激しいギターリフ、メロディ演奏でズンズン進みます。

4,
Butterfly Effect
原曲名:バトルオブマリオン

 今回の投稿タイトルに書いた中毒性という言葉が一番ハマり、とてもテンションの上がるメロディック・スピード・メタルな曲です。

ポップな主旋律に加え、わかりやすく後半に向けの盛り上がりが本当に癖になり、嫌でも頭に残るイントロのメロディが、何度も繰り返し聴きたくなる欲を掻き立ててくれます。

シンセソロがどんどん厚みを増していくところと、サビになると必ずイントロのメロディがバックでループしているところが、天才的だと感じました。

5,
Agunamonita -202-
原曲名:アグナモニタ

 とても聴きやすいヒーロー系メロディと、とても心地よいギターリフが特徴のハードロックサウンドです。
こちらの曲もイントロのキラキラメロディがバックでループしている部分が多く、前曲『Butterfly Effect』には敵いませんがとても中毒性があると思います。

ポップスやキャッチーなメロディアス・ハードのようなAメロ、Bメロ、サビ、ソロのような流れに勇敢な印象のメロディが合わさったとてもカッコイイ曲です。

6,
K.F.F.
原曲名:カギヅメファクトリー

 少しの神秘性と裏路地感のあるメロディと、ファンク・ロックのようなグルーヴが感じられる曲です。
チョーパーベースと、オシャレでファンキーなギターサウンドが、ハードボイルドな世界観を感じさせ、サビではしっかりキャッチーさを持ってくる流石なアレンジだと思います。

7,
Bang!Bang!Banbard!!
原曲名:バンバード ~Piano Version~

 このアルバム中ナンバーワンのギターサウンドが楽しめる曲となっております。
カッコイイサウンドではありますが、メロディはどちらかと言うと楽しく愉快な雰囲気で、勇壮なヒロイック系ではないですが、とにかく途切れず流れるようなギターが押し寄せる展開でテンションが上がります。

8,
Chromatic
原曲名:いにしえの魔術書

 古代遺跡などの空間が思い描かれる民族音楽チックな神秘的メロディと、アジアンないにしえの古都、王宮などが思い浮かぶオリエンタルムードあるサビが、絶妙なバランスで美しい曲です。

ニューエイジ的なメロディとは裏腹に、重厚で激しいギターサウンドで表現されているのも良いです。

9,
Surface Tension
原曲名:Natureends

 最初から最後までインターバル的な大きな間もなく、一定のリズムで駆け抜ける印象の爽快で聴きやすいギターサウンドです。
ツインギターで掛け合い、ユニゾン、ハモりがステージ上で演奏されてる様子が想像でき、少し物悲しく趣のあるメロディとのギャップが抒情的に聞こえます。

最初から感動させる意図が見える曲も勿論良いですが、聴いていてラストに向かうにつれ、ジワジワ沁みてくる曲が個人的に大好きです。

10,
Glacier
原曲名:小さな雪渓の華

 せつなさ感じるメロディと、希望的な夜明け感あるメロディが混ざり合って、感情に訴えかけてくるような美しい曲です。

険しい冒険や激しい戦闘などの後、訪れる平穏な時などがイメージできるエンディング感が良く、後半に入るネオ・クラシカルなギターソロが最後に盛り上げ、静寂を迎えて終わる演出が素晴らしい展開だと思います。

11,
Battle of Mao -MVS-
原曲名:バトルオブマオ

 ハードロックサウンドと、少しコミカルでポップなメロディがギャップで爽快な曲です。
自然と身体が揺れてしまうリズムとテンポが心地よく、後半の流れるギターソロからサラッと入るサビがお気に入りです。

CDブックレットによりますと、詳細な範囲はわかりませんが、終盤のシンセソロは作曲者のmozellさんと埼玉最終兵器さんでバトルしているようです。

12,
Vy-Vy heaVy
原曲名:VyVy

 ダークで重厚感のあるロックサウンドで進行していきますが、情緒的で古色蒼然なメロディが見え隠れし、メロディックサウンド好きが安心して聴ける、埼玉最終兵器さんアレンジの魅力が強く感じられる曲だと思います。

13,
Beyond the Horizon
原曲名:ネレイア ~Battle Version~

 ポップなメロディと感動的なメロディが融合し、元T-SQUAREのギタリスト安藤政信さんが作り出すような、熱い魂と胸を打つヒロイックメロディがとても素晴らしい曲です。

爽やかなフュージョンサウンドにハードなギターリフが合わさり、独特な爽快感を感じさせてくれる音空間と、実際にT-SQUAREでありそうなギターとEWIの掛け合いに似た部分が最高に好みです。

14,
Setting Sun
原曲名:ebbs and flows

 サンセット輝く海岸線が似合いそうな雰囲気と、どこか民族音楽チックなメロディが共存している、熱く哀愁ある印象の曲です。

サウンド面はギターフュージョンといった感じで、ギタープレイヤーのソロ作品などにありそうな高貴な印象を感じました。
泣きのギターで後半に向け盛り上がっていく演出で、熱く胸に沁みるラストにピッタリの選曲とアレンジだと思います。

最後に

 今回はとにかくメロディックサウンドあふれる作品でしたが、インストゥルメンタル界で全てのジャンルを含めたとしても、収録曲が全てテンションの上がるもので構成されているのはなかなかないことだと思います。

もちろん人それぞれ感じ方が違うので、絶対にとは言えませんが、こちらの『もぜたま!』はそれに該当していると思います。

熱くテンションの上がるヒロイックインストを求めている方、ぜひオススメです。

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