メロディアスで爽やかなフュージョンサウンドをメタルに奏でる、ギターインスト1作品。
作品名:
LIFE IMITATING ART
ミュージシャン:
JACKY VINCENNT
とにかくメロディアスなインストに目がないわたくしですが、感情を揺さぶるセンチメンタルな雰囲気のサウンドが特に好きです。
しかし、人間は感情の生き物ですので、どんなに一番好きを選択してもシーンに合わなかったりもしますよね。
その中でも、元気を出してテンションを上げたい場面にピッタリだと感じたのがこの作品です。
個人的な表現ですが、爽やかで熱いフュージョン色の強いサウンドに、テンション爆上げなテクニカルで速くメタルに奏でるギター演奏が見事に合体しています。
JACKY VINCENTがメタル界で活躍するギタリストですが、メタルを全面に押し出した作風にはなってないところがとても聴きやすいです。
作品ポイント
・個人的にはフュージョン色が強いと感じましたが、メタル好きも嬉しいスピードメタルと呼べる曲も収録されています。
そういった点からメタルが好きでない人にとっては、少し激しすぎるギターインストになっている。
・アルバム全体を通して、ギター、ベース、キーボード、ドラムそれぞれの見せ場がしっかりある曲が多い。
・技に走りすぎず全てがメロディ重視といった感じです。
しかし、涙腺を刺激するような感動メロディではなく、ギターを始めたくなるような『カッコイイ』を感じれる熱く爽やかなメロディです。
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レコーディングメンバー
ALL MUSIC WRITTEN BY
CDブックレットより
JACKY VINCENT
JACKY VINCENT(ジャッキー・ヴィンセント)
[ギター]
[キーボード]
SKYLER ACORD(スカイラー・アコード)
[ベース]
2,3,4,5,6,8,9,10,11,12曲目
GREGG CASH(グレッグ・キャッシュ)
[ベース]
1,7曲目
DYLAN HOWARD(デュラン・ハワード)
[ドラム]
1,2,3,4,6,7,8,9,10,11,12曲目
AARON STECHAUNER(アーロン・ステッカウナー)
[ドラム]
5曲目
感動的メロディーが好みの私が聴いた場合の全体感想
魂を揺さぶる熱いギターインスト!!
演奏の聴きどころはたくさんあります。
メロディアス
(聴きやすさ)
🟠🟠🟠🟠🟠
涙腺刺激
(抒情的美メロ)
🟠⚪⚪⚪⚪
演奏乱舞
(ソロパートなど魅せプレイの充実度)
🟠🟠🟠🟠🟠
曲展開
(←シンプル・複雑→)
🟠🟠🟠⚪⚪
疾走感
(⬅スローテンポ多・アップテンポ多➡)
🟠🟠⚪⚪⚪
ワールドミュージック色
(民族音楽的サウンド)
⚪⚪⚪⚪⚪
ファンタジック
(壮大・神秘・幻想的)
⚪⚪⚪⚪⚪
🎼:JACKY VINCENT
各曲感想
1,
AWAKENER
EDMサウンドの電子音でノリノリでスタートし、2曲目以降にも期待膨らむきらびやかな幕開けです。
ギター以外はダンスミュージックが基盤か?と思ってしまいますが、イントロが終わるとギター演奏とともに力強いバスドラムの演奏感バッチリに展開していきます。
プログレ・メタルのように複雑になりすぎず、聴きやすく多彩にリズム展開していき、一音一音踏みしめるようなそれぞれの楽器の音に重厚感のある曲です。
メロディもカッコよくスピード・メタルを彷彿とさせる部分や、エッジの効いたギターリフもバックでかき鳴らされ、速弾きもたくさん出てきます。
2,
NOWHERE TO LOOK BUT INSIDE
重厚感のあるドラム力強く、全体的にキラキラした印象の音世界に、ギター演奏の展開が次から次へと押し寄せてくる熱い曲です。
後半にレゲエの雰囲気を感じられる旅音楽的な部分も素敵で、ジリジリの太陽の下、汗を流しながらの徒歩旅に似合いそうです。
3,
SOUL SHINES THROUGH
このアルバムの中で一番の疾走曲です。
手数の多いドラムと力強く主張するベースに乗せて、泣きの演奏から流れるような速弾まで、ギターがスピーディーに展開していきます。
メロディもカッコよく、アクションRPGのボス戦なんかがとても似合いそうなパワフルミュージックです。
個人的に、後半に来るEDMサウンドを使った、ゲームメーカーCAVEの『エスプガルーダ』の世界観に近い展開が来るところがとても気に入っています。
4,
RAIN
ミディアムテンポの落ち着いた雰囲気に、隙間なくギターの演奏が詰め込まれていています。
メロディラインを大事にしながらも弾きまくっているところがさすがで、まさにフュージョンとメタルの融合といった印象です。
5,
THE STREETS ARE MY RACETRACK
テンポは速くないのですが、ギター、ドラム、ベースの演奏がとても疾走していて、それぞれが技をぶつけ合いバトルしているような曲です。
少し陽気なメロディも楽しくて、身体が縦に横にノリノリになれるフュージョンサウンドです。
6,
THE CITY
忙しない日常が終わった後の、夜中まで行かないけど少し静まり返った都会の街並みが浮かぶような曲です。
激しい速弾きはなく、しっとりとしたバックの演奏に合わせメロディを大事に丁寧な演奏が聴けます。
7,
RUN, DON’T LOOK BACK
ストレートにカッコイイギターフュージョンとなっております。
テクニカルな演奏が映える抑え気味のメロディで、テクニックにじっくり耳を傾けたくなる曲です。
ライブ向きの楽曲だと思います。
8,
GRAND UPPAH
ポップとまではいきませんが、とても聴きやすいメロディでギターのハモリが綺麗な曲です。
ベースラインがとても気持ちよく、刻みリフとともに押し寄せてくる感じが好きです。
楽器それぞれが激しく弾きまくって、一気にサビでまとまる感じが気持ちよく、テクニカルなパワーメタルといった印象です。
9,
JACKO’S MODERN LIFE
ザ・クラシックといった感じの始まりから、一気にブルースロックなノリノリサウンドに入る展開が新鮮で良いです。
短い曲でサクッと気持ち良いです。
10,
MEADOWS
都会の街並みから眺めるSUNSETが似合いそうで、一日の終わりをしっとりと感じれるような優しい曲です。
テクニカルを抑え心に響く伸びやかなギター演奏が素敵で、ハモリと透き通る音色が心地よいです。
11,
STARS ON THE WAVES
心を込めてじっくり演奏している姿が浮かぶような、ドラム演奏がガッシリと固めたハードロックバラードです。
前半は、スポーツのテーマ曲に合いそうな熱いメロディとテクニカルな演奏で聴かせ、後半一気にテンポアップし速弾きを炸裂させながら走り抜けていくところが、メロディとともにカッコイイです。
12,
LIFESTREAM
(日本版ボーナストラック)
メタル的激しい速弾きが満載の曲で、これぞシュレッドギター!といった演奏がたっぷり聴けます。
サビに当たるであろうメインのメロディが哀愁感があり、聴いてくれた人への感謝が形になっているようにも感じます。
明るく賑やかに締めくくるグランドフィナーレ演出が、個人的にとても感動します。
最後に
音楽で融合というのはやっぱり魅力的で、今回のJACKY VINCENTさんは全曲ではないにせよ、フュージョンとメタルギターの融合をたくさん聴かせてくれています。
シンフォニック・メタルのようにクラシック音楽とメタルの融合だったり、民族音楽・民謡とメタルの融合した、フォーク/トラッド・メタルはメジャーですが、ありそうでなかなかないような気がする、インストならではの、フュージョン×メタルギター!とても聴き応えあると私は感じます。
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