フュージョングループの演奏がそのまま劇中のサウンドになったようで、まだガキだった当時は凄い衝撃を感じたゲームサントラ兼ゲームソフト1作品。+アレンジCD1作品。わたくしの好み形成シリーズ
作品名:
イース1・2
ゲームソフト
(1989年作品)
ハード名:
PCエンジン CD-ROM ²
音楽:
Falcom Sound Team J.D.K.
米光 亮
作品名:
パーフェクトコレクション イースⅠ・Ⅱ
〜米光 亮 全曲集
(1990年作品)
アレンジ:
米光 亮
父親の部屋・車内で流れており聴かせてもらっていたというのが、人生初のフュージョンとの出会いなわけですが、自分自身で出会った、少年期の初(まるで)フュージョン!もあります。
母親にCDラジカセをおねだりし、ようやく小遣いも貰えるようになり、自分でCDを買えるようになった中学生時代。
衝撃を受けた、まるでフュージョン!との出会いは、「えっ?そこ?」というところからでした。
中学1年生の時クラスメイトが、凄いゲーム機をお年玉を貯めて買ったというので数人で遊びにいきました。
ファミコンなわけはない、そしてスーパーファミコンでもない。
そのハードは、PCエンジン CD-ROM ² という高級ゲーム機でした。
ポイント
えっ?なにこれっ?音楽が生演奏じゃん!!
ソフトは日本ファルコムのイース1・2で、サウンドにファンがとても多い作品です。
実際は生演奏ではないのですが、ファミコンのピコピコサウンドと、スーパーファミコン内蔵音源の音しか知らない中学生のガキである私には、CD-ROMで制作され、CD-DAで演奏された劇中サウンドの表現力は鳥肌モノでした。
子供だった私はTHE-SQUARE・CASIOPEAと一緒だ!と素直に感動!
ギター・ベース・キーボード・ドラムと、ゲーム中にかき鳴らされ、小学生からフュージョンを聴いていた私は、その場でファンになりました。
ゲーム中のサウンドを、バンド編成タイプのサウンドにこだわっていた日本ファルコムは、今現在もゴリゴリのHR/HMサウンドの割合が多かったりで、ゲームミュージックとしての評価も高いですね。
超有名所のゲームメーカーなどは壮大感がメインで、オーケストラサウンドが主流に思えるのですが、バンド編成サウンドにこだわり続けるファルコムは流石です。
サントラは発売されなかった
PCエンジン CD-ROM ² は、ソフトをCDプレイヤーで再生すると、サントラとして聴けるという不思議な仕様で、PCエンジン CD-ROM ² 音源を収録したイース1・2サントラCDは発売されませんでした。
どうしても音楽だけ聴きたかった私は、本体を持っていないのにソフトをその同級生から借り、音楽だけずっと聴いてました。
ゲームソフトで曲を聴く場合、3曲目から再生してね。
全曲文句なしに好きですが、以下が特に好きです。
※PCエンジン CD-ROM ²版は、ⅠとⅡを続きのセットのような扱いでリリースされたので、使用曲や使用場所がもともとの設定と異なる部分はあります。
イース1
・THEME OF ADOL
・FIRST STEP TOWARDS WARS
・PLACE OF DESTRUCTION
イース2
・RUINS OF MOONDORIA
・ICE RIDGE OF NOLTIA
・PLACE OF SALMON
・SUBTERRANEAN CANAL
・TERMINATION
・SEE YOU AGAIN
フュージョンぽい感じの曲がやっぱり好きです。特にこのPCエンジン版の『SEE YOU AGAIN』は最高です。
感動メロディが好みの私が聴いた作品全体感想
🎼🎼:Falcom Sound Team J.D.K.
🎼:米光 亮
・ポップ感
(聴きやすくメロディアスな曲が多い度)
🔵🔵🔵🔵⚪
・演奏乱舞
(ソロパートなど魅せプレイの充実度)
⚪⚪⚪⚪⚪
・疾走感
(⇦スローテンポ多・アップテンポ多⇨)
🔵🔵🔵⚪⚪
・ワールドミュージック色
(民族音楽的サウンド)
🔵⚪⚪⚪⚪
・涙腺刺激
(抒情的美メロ)
🔵🔵⚪⚪⚪
パーフェクトコレクション イースⅠ・Ⅱ 米光 亮〜全曲集
レコチョク視聴可能です。
ハードがPCエンジン CD-ROM ²ということで、サウンドに関してはもともとかなり完成されているのですが、米光亮氏のアレンジが加わることにより、音に隙間がなくなると言いますか、とても密度の高い厚みのあるサウンドへとパワーアップしております。
そして、米光亮氏の魔法と言いましょうか、ハッピーなメロディの曲をアレンジしたら右に出る者はいないと思っております。
当時ゲーム内音源ですでに衝撃を受けていた私は、このCDを知って購入した際、ゲーム音楽でこんなにもミュージシャンたちが演奏する世界観を表現できるのか!?と感動で鳥肌が立ちっぱなしでした。(ガキだったため打ち込み制作などの情報・知識ゼロの時代)
感動メロディが好みの私が聴いた場合の作品全体感想
🎼:米光 亮
収録曲がゲーム使用曲とほぼ一緒なので感想はあまり変わらないのですが、明るさや生演奏感が増しているのでポップ感と演奏乱舞を高くしました。
米光亮アレンジのイースⅠ『SEE YOU AGAIN』は個人的神曲です。
・ポップ感
(聴きやすくメロディアスな曲が多い度)
🟡🟡🟡🟡🟡
・演奏乱舞
(ソロパートなど魅せプレイの充実度)
🟡🟡⚪⚪⚪
・疾走感
(⇦スローテンポ多・アップテンポ多⇨)
🟡🟡🟡⚪⚪
・ワールドミュージック色
(民族音楽的サウンド)
🟡⚪⚪⚪⚪
・涙腺刺激
(抒情的美メロ)
🟡🟡⚪⚪⚪
各曲感想(DISC1 イースⅠ)
1,
FEENA
アコースティックギターの音色が爽やかで、神秘的な雰囲気がとてもましています。
もともとの曲構成がどんどん壮大になっていく感じですが、シンセの音が沢山重なり合ってものすごく幻想的になっております。
2,
FOUNTAIN OF LOVE
軽快なしっかりしたバンドサウンドにフルートを模した管楽器の音色が気持ち良く響き、アコースティックギターの陽気な演奏で、にぎやかな街の情景が目の前に浮かぶようなポップな曲です。
3,
THE SYONIN
実際のスーパーマーケットでも流れていそうなテーマ曲のようです。
ベースパートのリズムがくせになり、アコースティックギターの染みる演奏が気持ち良いです。
4,
TEARS OF SYLPH
伝説を語る場面などにとても似合いそうな、神秘的で少しダークな雰囲気の短曲です。
5,
FIRST STEP TOWARDS WARS
イースシリーズの中でも名曲中の名曲!
ゲーム使用ヴァージョンより疾走感は落ちますが、一歩一歩大地を踏みしめる感がとても表現されている印象で、力強く勇壮感が増しています。
疾走感が落ちている分、ズンダラ節の気持ちよさが後退してしまっているのが少し残念です。
6,
PALACE
薄暗い洞窟や遺跡などのエリアがすぐに想像できる、せつないメロディのスロー曲です。
ジャズブルースのような雰囲気のギターソロが味を出しており、淋しい情景を思い浮かべやすく湿っぽい曲です。
7,
HOLDERS OF POWER
エキゾーストノートや、モンスターのうめき声などを思わせる効果音などの仕様が、激しい戦いの様子を表現しています。
メロディは少し単調ですが、エレキギターの速弾きなどメタル系の曲になっております。
8,
PALACE OF DESTRUCTION
こちらもメタル系の曲で、イントロからワクワク感をそそり、エレキギターの演奏に合いの手を入れるようなホーンセクション音のパートが賑やかさをプラスしています。
メインはエレキギターで、ソロもしっかり有るのですがそのままフェードアウトして曲が終ってしまうのが残念です。
9,
BEAT OF THE TERROR
神秘的なダークな曲ですが、メロディは良くゲームのストーリーに重要な場所である事をとても表現できているサウンドだと思います。
メインのアコーディオン音が良く、水の滴るSEなどが肌寒さをイメージさせます。
10,
TOWER OF THE SHADOW OF DEATH
〜THE LAST MOMENT OF THE DARK
リズム楽器の音がハッキリと厚みが増しており、とてもリズミカルなアレンジになっております。
〜THE LAST MOMENT OF THE DARKとなっている通り、メドレー構成になっております。
繋がりは違和感全く無しで、もともと2曲目は重たい雰囲気の曲ですが、そのままのリズムテンポで繋がることにより、こちらもリズミカルアレンジになっております。
11,
FINAL BATTLE
ファイナルバトルと聞くととても期待してしまいますが、昔のゲームと言うこともありとてもシンプルな曲となっております。
それでも、メタル系の速弾きギターソロがそれなりに長く追加されているので、熱いハードロックサウンドになっております。
しかし短曲です。
12,
REST IN PEACE
卓上木琴のような音がバックで鳴っているのが印象的な、回想シーンなどをイメージさせてくれる曲です。
13,
THE MORNING GROW
私のとても好きな曲でアレンジはエンディングコレクションに収録のオフィシャルアレンジが一番好きです。
こちらはリズム楽器の音がとても重厚になっており、とても勇壮なアレンジになっております。
エンディングコレクションのように涙を誘うせつない感じではなく、どちらかと言うと拳を振り上げたくなる感じです。
大サビを2回繰り返すところがとても良いです。
14,
SEE YOU AGAIN
もともとの明るい雰囲気を崩さず、エレキギターの演奏が多く使用されておりハードロック色が強くなっております。
アイドルサウンドちっくな雰囲気が増しており、ペンライトなどを振りながらノリノリで聴けるような楽しいアレンジです。
各曲感想(DISC2 イースⅡ)
1,
TO MAKE THE END OF BATTLE
ゲームっぽさを少し残したアレンジになっており、キーボードをメインにしたハードロックという感じです。
民族楽器サンポーニャのような音をフィーチャーしているところが良いです。
ドラミングが少し単調なので質素に聞こえてしまうのが残念です。
2,
LILIA
鉄琴などの音板打楽器音をしようしやさしく爽やかなアレンジになっております。
一瞬で終ってしまう極短曲です。
3,
TOO FULL WITH LOVE
天気の良い何気ない日常にヒーリングミュージックとして聴きたくなるような、あたたかいサウンドになっております。
爽やかでありながらじんわりとくるアコースティックギターの演奏が良いです。
4,
APATHETIC STORY
少しせつなく哀愁あるメロディを、卓上木琴のような音で表現しております。
ゲーム音源ではとても暗い雰囲気でしたが、こちらのアレンジは哀愁感が勝っていて良いです。
5,
MAY I HELP YOU ?
こちらも卓上木琴・マリンバのような軽快な音が使用されており、リズムも弾むような感じなので賑やかで、ちょっとしたお祭りの広場を表現しているようです。
6,
FEEL BLUE
少し妖しい雰囲気のメロディワルツといった感じで、大道芸人の笛吹きなどが思い浮かぶ曲です。
7,
RUINS OF MOONDORIA
CD-ROM ²版では少し重たい雰囲気のサウンドでしたが、こちらのアレンジはとても軽快で透き通る音になっていると思います。
キーボードをメインにしたメタルと言った感じで、鋭い音がカッコイイです。
ギターソロが始まってすぐフェードアウトしていってしまうのが残念です。
8,
NOBLE DISTRICT OF TOAL
CD-ROM ²版の神秘的なサウンドをもっとダークにしたようなアレンジです。
危険な香り感が増しており、緊張感のあるサウンドになっております。
9,
REST IN PEACE
極短の曲で40秒くらいしか無いので感想書きにくいのですが、笛の音ではないのですが、高い崖の上でお聖めのメロディを吹いているような感じの曲です。
10,
CAVERN OF RASTEENIE
神秘的なNEW AGE音楽といった感じのサウンドで、目を閉じあぐらをかいて瞑想でもするような映像を思い浮かべる曲です。
古い伝承を語るバックで流れていたりするのも似合いそうで、感じ方によっては少し恐ろしい雰囲気もあります。
11,
PROTECTERS
印象的なイントロが特徴の曲ですが、こちらのアレンジはあえてそのメロディを後退させて目立たなくなっております。
特殊な力を持った者との決戦が浮かぶ、少し妖しい雰囲気のアップテンポのハードロックサウンドになっております。
美メロではなく恐怖感を煽るようなメロディです。
12,
ICE RIDGE OF NOLTIA
とても美しいメロディで人気な曲ですが、こちらのアレンジはNEW AGE色が強く、アンデス地方の民族音楽を軽快なリズムで表現しているようなサウンドです。
民族楽器ケーナを模したような音と透き通るキーボードで奏でているような感じです。
13,
INSIDE OF THE ICE WALL
幻想的な民族音楽と言った感じです。
極短ですぐ終ってしまいます。
14,
MOAT OF BURNEDBLESS
CD-ROM ²版だと結構フュージョンチックでカッコイイ曲ですが、こちらのアレンジだととても恐怖感を煽るようなサウンドになっており、アラビア音楽のような雰囲気の部分もあります。
疾走感は少し増しているのでノリは良いです。
15,
TENDER PEOPLE
スムースフュージョンといった感じで、聴きやすく心落ち着く曲です。
午後のティータイムに似合いそうです。
16,
PALACE OF SALMON
80’s後半90’s前半のJ-ROCK、J-POPでありそうな雰囲気で、軽快なリズムにどこか懐かしいキーボードサウンドが重なり、哀愁感があるメロディと心地よいアレンジになっております。
戦隊モノでメンバー誰かのテーマ曲とかも似合う印象です。
17,
SUBTERRANEAN CANAL
CD-ROM ²版がリズミカルでとてもカッコイイので期待してしまいますが、ミディアムテンポのカフェミュージックというような落ち着いたアレンジになっております。
その分せつない部分のメロディが少し引き立っているように感じます。
18,
COMPANILE OF LANE
YMOサウンドを思い起こさせるテクノ系サウンドになっております。
元のダークな雰囲気の部分が少し薄らいだような印象で、少し不思議な世界観のダンスミュージックのような感じです。
19,
PRESSURE ROAD
もともと曲であって曲でないような効果音の集合体だった曲を、更に破壊音の集合体までパワーアップさせたような感じです。
まぁハッキリ言って曲ではないです。
20,
DON’T GO SO SMOOTHLY
CD-ROM ²版は初期の頃のTM Networkのようで、とてもノリの良いダンサブルな曲なのですが、こちらは別の曲じゃないか?と思ってしまうほど変更アレンジになってしまっています。
ピアノ初心者がテンポをものすごく下げて練習しているような、ゆ〜っくりなテンポになってしまっております。
冒険も終盤に差し掛かってきた様子や、緊張感のある美メロは期待できませんのでよろしくおねがいします。
21,
FEENA
おなじみのメロディを、村の少年あたりが丘の上で村に向かって趣味で吹いているような、または時間の合図などで決まった時間に演奏するようなお知らせミュージック感が漂うアレンジになっております。
22,
TERMINATION
今アルバムでも期待通りのカッコイイアレンジになっております。
逆にゲーム版は比較的フュージョンに近い雰囲気でしたが、こちらはキーボードハードロックと言った感じで、バックのギターリフで厚みが増しボス戦にとても合うサウンドになっていると思います。
構成もしっかり1番2番とあり、Cメロにあたる部分では、ライブでキーボードにスポットライトが当たり、ソロに入る様な情景が浮かぶ感じです。
ですがカッコイイギター演奏が入った矢先、フェードアウトしていってしまうのが残念です。
23,
A STILL TIME
とてもやさしいファンタジックな曲でしたが、こちらは落ち着いた雰囲気のヒーリングミュージックといったアレンジになっております。
長い緊張感から解き放たれた街並みに、あたたかい朝日がふりそそいでいるような癒やしサウンドです。
24,
STAY WITH ME FOREVER
とても可愛らしいアレンジになっていると思います。
CD-ROM ²版との大幅な変化はないですが、こちらはとてもスッキリとしたアレンジになっていると思います。
ファンタジーな世界観から、バンド演奏の雰囲気になったようなイメージで、フュージョンに近くなったような感じです。
25,
SO MUCH FOR TODAY
CD-ROM ²版とほとんど変わりませんが、こちらはアレンジされているのでとても優しい雰囲気の、子守唄のようなサウンドになっております。
最後に
30年前に出会った作品の音楽ですが、自分の中で全然色褪せないです。
ゲーム自体も有名な作品なので知ってる方が多いと思うので、沢山のハードのバージョンを聴き比べてみるのも楽しいのではないでしょうか。
米光亮アレンジは、本来CD-ROM ²版と比較するものではないのかなと思います。
なぜならCD-ROM ²版はすでにアレンジされたヴァージョンのようなものだからです。
しかし米光亮アレンジは、ゲーム内のファンタジックさをカッコよく取り去り、バンド演奏に近づけてくれている部分がやはりあるので、ファンタジックが似合曲なのか、ロックでフュージョンなのが似合うのか、それぞれの好みで聴けるというのは、とても素晴らしいことだと思います。
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