ヴァイオリンとサックス参加で、幅広いサウンドを聴かせる、ファンタジックロックインスト1作品!
作品名:
FALCOM vs. jdkBAND 2010SUMMER
(2010年作品)
ミュージシャン:
jdkBAND
日本ファルコムのゲームミュージックアレンジCDのjdkBAND演奏作品でございます本作品。HR/HMサウンドを聴かせる演奏作品を制作してきてくれた中、2008年の作品でヴァイオリンを取り入れ、個人的に「ファンタジック系サウンド好きの事をわかってらっしゃる!」と感動しました。
そして、今回はちょっと変化球的な印象を受けましたが、新たな楽器でサックスが加わっております。それにより、サックス参加曲はハードロックバンドとブラスバンドの中間のような音になっているような印象です。
サウンドもゴリゴリのHR/HMという感じではなく、聴きやすい爽やかなハードロック演奏になっていると感じました。
ポイント
レコチョクは試聴が出来ます。
感動メロディが好みの私が聴いた作品全体感想
🎼:jdkBAND
・ポップ感
(聴きやすくメロディアスな曲が多い)
🟤🟤🟤🟤🟤
・演奏乱舞
(ソロパートなど魅せプレイの充実度)
🟤🟤🟤🟤⚪
・疾走感
(⬅スローテンポ多・アップテンポ多➡)
🟤🟤🟤⚪⚪
・ワールドミュージック色
(民族音楽的サウンド)
⚪⚪⚪⚪⚪
・涙腺刺激
(抒情的美メロ)
🟤🟤🟤⚪⚪
メンバー
各曲感想
1.俺たちのレジェンド
(イース vs. 空の軌跡 オルタナティブ・サーガ)
ヴォーカル曲
2.Till the Night of Glory
(英雄伝説 空の軌跡 3rd)
サックスがリードで進行するため、ゲームのファンタジックサウンドが、一気に上質フュージョンに生まれ変わった印象です。ギターとのユニゾンでとても厚みのある音になっています。
3.MOTHER EARTH ALTAGO
(Ys SEVEN)
原曲はキラキラしたキーボードサウンドですが、ヴァイオリンとアコースティックギターメインに変えて演奏されています。個人的にベースの主張がとても気持ち良く好きで、途中軽いソロもあるところが良いです。
4.GREAT TREE
(Ys SEVEN)
ちょっと切なく、でもどこか勇壮なメロディのこの曲は、アレンジによりスペイン民謡的な雰囲気もあり、ジャズ風味もありの、生演奏ならではの躍動感が感じられます。
5.紫苑の家
(英雄伝説 空の軌跡3rd)
アコースティックギターの優しいサウンドです。ゲーム中によく回想シーンなどで流れそうな雰囲気の定番的な印象の曲だと思います。
6.魔獣出現
(英雄伝説 白き魔女)
気持ちの良いメロディアスなギターサウンドです。ツインギターのユニゾンとハモリがたっぷりと味わえ、速めのテンポとオルガン調のキーボード音で、ハードロックな厚みのある音なのですが、どこかロカビリーサウンドっぽいところも感じられる、渋いアレンジだと感じました。
7.TO MAKE THE END OF DIGGING
(ぐるみん)
イースⅡの名曲『TO MAKE THE END OF BATTLE』を捩った形の曲です。ところどころ似たメロディが出てきて、骨組みは似せていますがメインメロディ自体は全く別物になっており、コミカルな雰囲気です。
演奏はというと、サックスメインでとてもダンサブルなロックサウンドになっております。ギターの格好良い速弾きも組み込まれており、沢山の味が詰まった曲です。他のホーンセクションを加えてスイング感を増したら、高校野球の応援曲としても似合いそうな曲だなと、個人的に感じました。
8.CROSSING RAGE!
(Ys SEVEN)
原曲に忠実なアレンジになっております。ハードなギターと厚みのあるベースサウンドで重厚感が増した曲に生まれ変わってます。キラキラ感が減少した分ファンタジックさが薄くなり、ダークな雰囲気が際立ったアレンジになっていると感じました。
9.LEGEND OF THE FIVE GREAT DRAGONS
(Ys SEVEN)
ギター、ヴァイオリン、キーボードで格好良く疾走し、継続的な疾走ツーバスは無いものの、ギターのしっかりとした刻みリフで、上質なメタルサウンドになっていると思います。原曲のシンフォニックな部分も、キーボードとヴァイオリンできちんと表現されており、生演奏ならではの躍動感がとても気持ち良く、ギターとヴァイオリンのソロの掛け合いなども、少しですが登場しますので、1曲の中に魅力が沢山詰まった良曲だと感じました。
10.way of life
(英雄伝説 零の軌跡)
ヴォーカル曲
最後に
こちらの作品、レコーディング方法だとは思いますが、ガッチリとしたスタジオアルバムというより、どこかライブ感が伝わってくるような印象です。
ゲームミュージックのアレンジ作品は、音楽ジャンルの固定観念を崩して、新しい表現を常に発信してくれるので、その部分がとても好きなのです。
今作品の分厚いハードロックサウンドにサックスを組み込んだ形も、とても新鮮で良い意味で耳馴染みのないサウンドになっている所がとてもお気に入りです。
生演奏アレンジ作品ということで、原曲の世界観・ファンタジックさは薄れていますが、人の暖かい表現がたっぷりと味わえる、ゲームミュージックの枠を越えた、良インスト作品だと思います。
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