3ピースで奏でるストレートな正統派メタル・インストゥルメンタル。2作品
楽器それぞれの音をじっくり鑑賞できるというのがインストゥルメンタルの良さの一つでありますが、ギター、ベース、ドラムのテクニカルで弾きまくりな演奏と、ポップな聴きやすさを併せ持ったのが、このASTERISMだと思います。
この作品時はメンバーが15歳〜18歳という若さで驚きで、メタル系のサウンドを楽器ごとにしっかりと主張がある演奏重視の流れを聴くことができ、気持ちよく耳に流れ込んでくる楽器音を感じることができます。
メンバー(Vol.1、Vol.2)
HAL-CA
CDブックレットより
(ギター)
MIYU
(ベース)
MIO
(ドラム)
感動的メロディーが好みな私が聴いた場合の全体感想
Vol.1、Vol.2両方合わせた感想
🎼:ASTERISM
(聴きやすさ)
❤❤❤🤍🤍
変拍子多様などの複雑で難しいサウンドではなく、シンプルにハードロックとして聴きやすい曲揃いです。
(抒情的美メロ)
🤍🤍🤍🤍🤍
後の作品では沢山出てきますが、こちらの作品では熱いメロディやヒロイックな世界観などは無いです。
(ソロパートなど魅せプレイの充実度)
❤❤❤❤🤍
ギターインストのイメージが出てしまいますが、ベースもドラムもしっかり技巧していて、「Z世代って凄ぇなぁ!」と思わせてくれる演奏乱舞が楽しめます。
(民族音楽的要素)
🤍🤍🤍🤍🤍
シンプルなハードロック作品のため、一切無しです。
(壮大・神秘・幻想的)
🤍🤍🤍🤍🤍
シンプルなハードロック作品のため、一切無しです。
曲としてのバランスはスピード・メタル系の疾走が少数で、バラードやドゥーム・メタルのような激遅な曲があるわけでわなくポップな疾走感です。
聴くのに体力がいるような複雑な曲は無しです。
J-POPの曲であるような長さのものがほとんどなので、聴き応えもありつつサラッと聴き終わります。
作品Vol.1
レコチョク、タワーレコード試聴できます。
作品Vol.2
レコチョク、タワーレコード試聴できます。
各曲感想(Vol.1)
1,
155
written by
ASTERISM
丁寧な演奏のテンションが上がるイントロから、ベースとユニゾンするような感じで疾走していきます。
途中にしっかりとメロディアスなサビのような部分を設けてあり、速弾きも綺麗に決まります。
2,
Enter Sandman
written by
Kirk L Hammet
James Alan Hetfield
Lars Ulrich
ゴリゴリのハードロックといった感じの厚みのある演奏が素晴らしい曲です。
ギターの演奏も勿論カッコいいのですが、力強くリズムを支えているベース演奏に、自然と耳がいってしまうくらいベース主役の曲だと感じました。
ミディアムテンポの中に手数の多いドラミングが入ることにより、単調にならない密度の濃いサウンドになっております。
3,
Ram It Down
written by
Kenneth Downing
Robert John Arthur Halford
Glenn Raymond Tipton
LAメタルとヨーロッパ系の鋼鉄サウンドを足したようなサウンドです。
ギターソロ的なパートが結構長く、テクニカルで幅の広い速弾きが聴けます。
ジャーマン・メタルを感じさせるメロディも顔を出したりと、ノリノリの疾走曲です。
4,
Bark At The Moon
written by
Ozzy Osbourne
比較的ポップなメロディのハードロックと言った感じです。
中盤のギターソロが爽快で、ドラムもギターに応えながら激しくバスドラムでバトルするところが、短いですが聴きどころだと思います。
5,
Magic Bullet
written by
ASTERISM
力強く重いギターリフと、クリーンな音の演奏が良いアクセントになっている曲です。
ギターとベースの重なりがとにかく心地よく、和風を感じさせるメロディが出てきたりと、短い曲ではありますがカヴァーである2,3,4曲目に全く引けを取っていない、とてもカッコいいオリジナル曲です。
各曲感想(Vol.2)
Rising Moon
written by
ASTERISM
こちらはハードロックでもとても爽やかなサウンドになっています。
映像作品のテーマ曲に使用しても似合うような世界観で、T-SQUAREあたりがモータースポーツのために書き下ろした曲にありそうな雰囲気もあるフュージョンチックな部分も感じられ、スリルがあるストーリー性の感じられる名曲です。
2,
Guerrilla Radio feat.Maki Oyama
Words and Music by
Tim Commerford
Zack De La Rocha
Tom More and Brad Wilk
ヴォーカル曲なので記載のみ。
3,
YYZ
Geddy Lee Weinrib
Neil Peart
少し愉快な雰囲気の楽しいメロディと、危険な香り漂う緊張感のあるメロディが共存している曲です。
こちらの曲はメロディに耳を傾けるというより、楽器同士の掛け合いやテクニカルなソロを楽しむ曲だと感じます。
メインのメロディから、どんどんとテクニカルなパートごとの演奏に展開していき、ギター、ベース、ドラムのそれぞれが弾きまくって、最後にビシッとメインメロディにまとまるところが気持ち良いです。
4,
Ace of Spades
written by
Ian Fraser Kilmister
Edward Allan Clarke
Philip John Taylor
イントロからテンションの上がる疾走感のあるロックサウンドです。
痛快なでコミカルな何かの競い合いシーンなどに似合いそうなノリノリロックサウンドで、比較的規則正しい展開とリズムに、安定した丁寧な演奏が乗っかり飽きのこないスカッとする曲です。
5,
YUNAGI
written by
ASTERISM
フュージョン色があるミディアムテンポの曲で、ロックンロールしているのにファンキーな雰囲気もある楽く明るい気持ちにさせてくれます。
メロディがとても親しみやすいのと、HR/HM的な技巧プレイは少ないのが中性的で良いです。
ドラムは丁寧に叩き、行進したくなるような聴く側が乗りやすいベースと、沁みる泣きのギター演奏など、ハードロックやメタル以外にも、素晴らしい曲を今後届けてくれそうな印象が感じられました。
最後に
世界でも大活躍中のASTERISMですが、今回の作品は15歳と18歳の時の作品とは思えないほど素晴らしい音となっています。
カヴァー曲がメインとなっておりますが、原曲を知っている方、知らない方、どちらにも刺さる演奏が聴け楽しめると思います。
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